チェンバロハウスの楽器紹介

チェンバロハウスでコンサート、レッスンに使用している主な楽器は、チェンバロ、スピネット、オルガン、ピアノです。(その他の楽器はこちらをどうぞ)

チェンバロ、オルガン、ピアノの簡単な歴史についてはこちらをどうぞ

チェンバロ(1段鍵盤B8F8)は、フランソワ=エチエンヌ・ブランシェ(1695−1761)作のチェンバロ(1737年)に基づくレプリカ(ドイツ ノイペルト社製作)です。フランソワ=エチエンヌは父ニコラとともに18世紀前半のフランスを代表するチェンバロ製作家で、王室付チェンバロ製作者の称号を得ています。ブランシェ父子は17世紀フランダースのルッカース一族のチェンバロの改造を通じて、チェンバロ製作のノウハウを身につけました。硬質で力強い音色をもつルッカースを手本にしながら、フランス的な柔らかさと繊細さを加えているのが特徴です。フランソワ・クプランもブランシェの楽器を所有していたと伝えられています。

  

スピネットはイギリスの楽器製作者トマス・ヒッチコックが1710年に製作した楽器をもとに、ドイツのザスマン社が製作した楽器です(ザスマンの品番は0.5です。0.6ヒッチコックモデルの普及型とのことです)。音域がGG〜g’’’(!)とかなり広いですが、25kgの軽量な楽器です。中・高音域の弦に青銅を使っているのが特徴です(多くのチェンバロは中・高音域には鉄を使います。「シュタイナー医学原論」という本では、鉄の特質を「強さ、エネルギー、勇気」、銅の特質を「包容、結合、順応」と観察していますが、そう考えると、中・高音域には鉄、低音には真鍮(銅と亜鉛の合金)を使うことは、技術的にももっともなのですが、思想的にももっともだなあと思います。また、このスピネットをはじめ、イタリア、イギリスの楽器に全音域銅合金とする楽器が多いのもなるほどと思います。)

オルガンはロジャーズ製の電子オルガンです。2段鍵盤とペダルで、ストップの構成は
 グレイト:Bourdon 16', Principal 8', Gedackt 8', Octave 4', Spitzflote 4', Super Octave 2', Quintflote 1-1/3, Mixture IV, Trompete 8'
 スウェル:Bourdon 8', Viola 8', Celeste 8'(String Celeste, Flute Celeste), Principal 4',Nazard 2-2/3, Blockflote 2', Tierce 1-3/5, Plein Jen IV, Fagott 16', Basson 16
 ペダル:Principal 16', Subbass 16', Octave 8', Gedackt 8', Choral Bass 4', Posaune 16
です。古典調律もピッチの調節(415,440HZ)も可能です。

ピアノはヤマハのアップライト(U3)が2台あります。手前は1960年製でおもしろいデザインです。大量生産時代以前の楽器で丁寧に作られています。後方は1975年製。特に変わったことのないピアノですが、きれいに調整してもらいました。ピアノのレッスン、デュオなどで活躍中です。


トップページにもどる