2006年のレクチャー

 2006年のレクチャーシリーズでは、音楽史をテーマにしました。歴史小説にけっこう人気があるということは、歴史をおもしろいと感じる人は多いはずなのですが、音楽史といえば敬遠されがちです。実際、音楽史の本には、なかなかおもしろいものがないのが残念です。もっともそれには理由があって、活字では音楽を聴けませんし、音楽史を説明するには政治、経済から科学、絵画、文学など様々な分野の歴史がかかわってくるので、それを簡潔ながら立体的に説明することが難しいのです。
 このシリーズの目標は、まず全く予備知識のない人でも楽しめる企画、しかも専門家も何かヒントが得られるような企画にすることです。音楽史の知識を百科事典のように羅列する時間はないので、重要な局面をいくつかとりだして鮮明なイメージを形作ること、それによって、そこから知識を広げていける基地のようなものを作ることができればと思いました。
 はじめてみると、ついつい色んなことが話したくなって、「超」入門編というには盛りだくさんなものになってしまいました。けれども、教室外の方々、普段クラシック音楽を聴かれない方々からも好評をいただき、楽しい経験をしました。
 Web上では図版や、動画、音を省略せざるを得ないのですが、すこしでもレクチャーの感じを再現できればと思います。
2006年のシリーズ「文化としての音楽〜西洋音楽文化史「超」入門編〜 全4回」

第1回 「西洋史と音楽史の大まかな地図を作る」 5月18日(木)、5月21日(日)
第1回の内容についてはこちらをクリックして下さい。
第2回 「中世・ルネサンスの音楽〜ヨーロッパ音楽のはじまり〜」 6月15日(木)、6月18日(日)
第3回 「バロックの音楽〜伝統美の完成と新しい時代の始まり〜」 9月21日(木)、9月24日(日)
第4回 「クラシック音楽とポピュラー音楽の誕生」 11月16日(木)、11月19日(日)

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